小児歯科
小児歯科は、生涯自分の歯で食事ができるようになるための基礎作りをするところです。乳歯列の間、健全で、正しく噛んでいることは、その後の永久歯だけでなく、身体の発育にも大きな影響を与えます。ご家族と協力し、子供が治療しなくて済むように、予防をベースとした歯科治療に取り組んでいます
乳歯の役割
よく噛むことは、顎の成長だけでなく、全身の発育に必要な栄養を効率よく吸収するとともに、脳の発達にも役立ちます。
乳歯から永久歯に変わるとき、乳歯の根は吸収され、新しく生えてくる永久歯を誘導します。このとき、乳歯が大きく欠けていたり、早く脱落していると不正な噛み合わせになることがあります。
たくさんの言葉を覚えていく時期に、歯が健全であることで正しい発音が可能になります。
虫歯の原因
虫歯は細菌による感染症ですが、いくつもの要因が重なり合ってできます。
むし歯を予防するためには、これらの要素を改善していけば良いのです。
まずはここから始めましょう!
- おやつやジュースをだらだら取らない
- 寝る前は、食べない
- 喉が渇いた時はできるだけお茶か水(特に寝る前)
- 朝晩歯磨き
- フッ素洗口、フッ素の歯磨剤
むし歯の予防はまず大人から
歯が生えてないうちはむし歯の菌は棲みつきません。歯が生え始めてから1〜3歳くらいまでが、感染しやすい時期になります。その時、一緒に生活する大人がむし歯のリスクが高いとどうなるでしょう?お母さんのお口にむし歯の菌が多いほどお子さんのむし歯のリスクが高まります。お子さんとのスキンシップを減らすのではなく、お母さんお父さん、そばにいる人たちのお口の中を清潔に保ち、むし歯の菌数を少なくし、むし歯のリスクを減らしましょう。
子供の予防歯科の流れ
- 1. まず、慣れてもらう
- 歯科医院そのものに慣れていただくことが大事です。お子様に恐怖心が芽生えないように、歯科が楽しいところと思ってもらえるように無理をせず練習します。(小さなお子さんは初診時、治療しないこともあります)
- 2. むし歯のチェック
- むし歯があれば、治療内容の説明をさせていただきます。また、口腔内全体の状況を把握します。
- 3. お口の中の記録写真
- お子さんのお口の成長記録を撮影します。定期的にお口の中を見ることで、お子さんの成長を把握し、むし歯や歯列不正などのリスクを判断します。
- 4. ブラッシングのチェック
- 乳歯列から永久歯列が出来上がるまでの期間、お子さんのお口の中は大きな変化が起きており、リスクの部位も段々変わってきます。その時々に応じた歯ブラシ、フロス、歯磨剤等のお話をさせていただきます。
- 5. お口のクリーニング(PMTC)
- 普段取りきれていない汚れを、様々なブラシ、専用の器具を用いて除去することで、お口の細菌を減らします。
- 6. 予防充填(シーラント)
- 歯の溝をむし歯にならないように埋めます。むし歯のリスクの高いお子さんにはお勧めします。
- 7. フッ素の利用
- 歯質を強化するために歯科医院ではフッ素の塗布、お家では、フッ素洗口、フッ素入り歯磨剤を使いましょう。
- 8. 食事、口腔衛生指導
- 歯磨きだけで、むし歯のコントロールをすることは大変です。お食事の取り方も含め、いろいろな要素でリスクをコントロールしましょう。
- 9. メインテナンス
- メインテナンスの期間はお子さんの年齢や口腔内の状況で変わってきますが、リスクに応じて3〜4か月の定期的な検診、クリーニングをお勧めしています。